特命教授 山野良一
特命教授 山野良一
<専門領域>
児童福祉学・子どもの貧困・児童虐待・社会調査
<著書>
山野良一(2014)『子どもに貧困を押しつける国・日本』光文社新書
山野良一(2016)「貧困と発達格差の中の子どもたち」秋田喜代美・小玉重夫ほか編『岩波講座・教育 変革への展望』岩波書店
山野良一(2017)「社会的ネットワークと大学進学を考える」加藤彰彦・上間陽子・鎌田佐
多子ほか編『沖縄の子ども貧困白書』かもがわ書店
山野良一(2018)「貧困」木村草太編『子どもの人権があぶない』晶文社
山野良一(2018)(監訳・翻訳)ガンバロ他編『保育政策の国際比較 : 子どもの貧困・不平等に世界の保育はどう向き合っているか』明石書店
山野良一(2019)「自治体における子どもの貧困対策を考える」山野良一・湯澤直美編『シリーズ子どもの貧困第5巻 支える・つながる―地域・自治体・国の役割と社会保障』明石書店
<プロフィール>
1960年北九州市生まれ、北海道大学(経済学部)卒業、ワシントン大学(セントルイス)ソーシャルワーク修士課程卒業。
神奈川県に長年勤務し、児童相談所(児童福祉司・一時保護所児童指導員)などで働く。
2016年から17年、名寄市立大学保健福祉学部社会保育学科教授
現在、沖縄大学人文学部教授、「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク世話人
私は、神奈川県の児童相談所で児童福祉司として子どもや家族を支援する仕事に携わってきましたが、その経験から子どもの貧困問題に興味を持ち研究を深めています。
2018年からは、沖縄に住み、子どもたちや子育て中の家族の状況について調査を行っています。沖縄は、みなさんご存知のように、基地問題が深刻ですが、実は子どもを含めた貧困問題にも根深いものがあります。戦後、長い間アメリカに占領されて、保育など子どもの福祉が立ち遅れていたことも大きな要因のひとつになっていますが、実は基地問題と貧困問題も絡みあっていることも推察されます。そんな状況を感じながら研究を深めています。
沖縄に来る前、2016年から2年間、名寄市立大学で教鞭をとらせていただき、「道北地域の保育者の就業実態と就業意識に関するアンケート調査」や、旭川市子どもの生活実態調査などにも関わらせていただきました。また、子どもの貧困と保育問題の関連性を研究し翻訳をしたり考察を深めてきました。
気候や風土は、異なる名寄と沖縄ですが、子どもたちの暮らしや状況に対する熱い思いは両方の地に暮らす人々には共通しているように思えます。そうしたつながりを大切にしたいと思っています。