山本 達朗 講師(栄養学科)が学術論文「Dual labeling with 5-bromo-2’-deoxyuridine and 5-ethynyl-2’-deoxyuridine for estimation of cell migration rate in the small intestinal epithelium」を発表しました。
業績概要
論文・書籍等の区分 | 論文 |
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本学執筆者 | 山本達朗, 西村直道 |
論文・書籍名 | Dual labeling with 5-bromo-2’-deoxyuridine and 5-ethynyl-2’-deoxyuridine for estimation of cell migration rate in the small intestinal epithelium |
著者名(著者一覧) |
Mami Asano*, Tatsuro Yamamoto*, Takeshi Tsuruta, Naomichi Nishimura and Kei Sonoyama 太字は本学教員、*は共同筆頭著者を示す。 |
搭載誌名・出版社名 | Development, Growth & Differentiation |
刊号・掲載ページ等 |
Vol. 57:68-73 http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/dgd.12191/abstract |
内容要旨 | 小腸の上皮は、陰窩(いんか)において細胞増殖し、陰窩-絨毛軸に沿って上昇し、絨毛の先端で上皮を離脱することによって常に更新されている。著者らは、細胞標識試薬である5-bromo-2'-deoxyuridine (BrdU) と 5-ethynyl-2'-deoxyuridine (EdU) の二種類を用いて、陰窩で増殖する細胞を時間差で標識することにより、小腸を構成する空腸と回腸の上皮細胞移動速度を測定した。その結果、空腸で9µm/h、回腸で5µm/hの速度で細胞移動していることを見いだした。これらの結果により、BrdUとEdUを用いた二重細胞標識が小腸上皮における細胞移動率を測定するツールとして有用であることを明らかにした。 |
図:回腸におけるBrdUとEdUの二重標識。AはEdU投与後24時間(緑)。BはBrdU投与後48
時間(赤)。Cはそれぞれの写真を重ね合わせた像。背景の青色は一般染色(DAPI)。投与
後の時間経過につれて陰窩で誕生した細胞が絨毛の先端に向かっていることが分かる。