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コラム@NCU(鈴木文明)

前略
 ある日のこと、大きな荷物を両腕に抱えて歩いていると、一人の学生が駆け寄ってきて「お持ちしましょうか」と、言った。もともと柔道で鍛えた体躯の持ち主である私には、初めての経験であった。しかし、重い荷物を持つことが不似合いに見えるほど、私も偉い先生になったのかもしれない、とその時は合点がいった。腹もほどよくメタボ化してきたし、髪の毛についてもそれは見方にもよるだろうが「いい感じ」でハゲが進行しているように思う。偉い人に思われても不思議はない。
 そういえば冬の凍てついた道を歩いている時、「足元に気をつけてください」と、言われたこともあった。これも、麗しき女性か偉い人にしか向けられない言葉である。
 しかし、「私が偉い人である」と思われているのが全くの誤解であったことに、三日前の薬屋での出来事で気づかされた。
 その数日前から体調が思わしく無く、風邪薬を探していると、たまたま同じ薬屋に来ていた学生から、「どうかされたのですか」と、声をかけられた。私が自分の体調について手短に話すと、「少し静養しては」と、その学生に言われた。この「静養」という言葉も、偉い人が体を休めるときに使われるような気がする。やはり、この学生にとっても私は偉いのだ。しかしながら、別れ際に学生はやや心配そうな面持ちで次のように言った、「それでは、長生きしてください」。ちょっと待て!これは、若々しくて余命がいくらでもありそうな人に対して絶対に使われない言葉であり、老人に対して使われる言葉ではないのか。考えてみれば、若者に荷物を持ってもらうのも、足元を心配されるのも老人である。
 さて、そんな私が本学への入学を希望するみなさんへ、隔月で大学の情報を伝えることになった。今回は、私と違って本当の意味で偉い学生と卒業生を紹介する。

看護学会風景

 本学に限らず、大学には「卒業論文」とか「卒業研究」という科目があり、教員の指導の下で1年もしくは2年かけて研究を行う。どこの大学でも多くの場合、それらの研究は学内で発表し、完結する。しかし、本学ではそれを外部に向けて発表する例が少なからずある。
 たとえば、栄養学科4年の沖崎俊幸さんは8月17日・18日に札幌で開催された「全国大学保健管理協会北海道地方部会研究集会」において、現在取り組んでいる卒業研究の一部を発表した。また、9月には千葉県で開催された「日本看護学会」において、この春に看護学科を卒業した小澤愛里さん、武藤淳子さん、太田陽介さん、村上美土里さん、武田友美さん、寄本千絵さん、小松志保里さんの7名が研究発表をした。いずれも、在学時に取り組んだ研究の成果である。さらに、栄養学科卒業生の佐々木由美さん、蒔田侑依さん、 大畠美紗子さん、横山紗央里さんにいたっては、西村先生(栄養学科教授)の論文の共著者として世界的な研究誌 British Journal of Nutrition に名前が掲載された。
 どれもすごい事だと思う。私が初めて学会で発表したのは大学院生のときである。学部在学中に、専門家を前にしてプレゼンテーションするなんて、とても考えられない。看護学科卒業生諸氏の発表はいずれも堂々としたものであったと聞いた。私は、学会発表のときはいまだに緊張してしまう。恥じ入るばかりである。また英文研究誌に名前が載ることは、日本の研究者にとって憧れであり、目標である。いつわり無く、彼女たちがうらやましい。また、学会で発表できるようなレベルをめざして卒業研究を指導している先生たちも、同じくすごいと思う。
 ホームページには教員の研究業績が掲載されている。本学を志しているみなさん、それを参考に何年か後に自らが取り組んでいる卒業研究のテーマを設定し、さらには学会で発表している姿にまで思いを馳せてみるのも楽しいかもしれない。
それでは、またお会いしましょう。

草々

名寄市立大学 すずきぶんめい

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